サハラの風

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次に生かさない「失敗」は「タダの失敗」~ハリルジャパン誕生発表・その前に!

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サッカー日本代表監督にバヒド・ハリルホジッチ氏(62)の就任が決定的だ。

先のブラジルワールドカップで、アルジェリアチームをベスト16に導いた元同国代表監督だ。今後の日本サッカー界の躍進に大いに期待したいところだが、その前にやっておかなければならないことがある。

それは協会が問題を直視しようとしない、旧態依然とした姿勢をいい加減改めさせることだ。

 

ワールドカップでザックジャパン惨敗を喫した責任を、国民やメディアが徹底的に糾弾し、する姿勢は皆無だったと言って良い。

国民は帰国した選手を温かく迎え、辞任するザッケローニを感謝の気持ちで送り出した。この姿勢にすっかり気の緩んだ日本サッカー協会は、結局真摯に原因の究明に務めることはしなかった。

その後なし崩し的に次期監督の選別に突入。以前から八百長疑惑が持たれていたアギーレ氏を、4年契約で監督に迎え入れた。しかし疑惑問題がこじれ、半年で解任。またも起こった悲劇に対して、徹底的に糾弾することもない国民と、またもスルーを決め込む日本サッカー協会。共に目線は既に次の監督に向いていた。

ワールドカップでの惨敗、アギーレ問題共に、原因は闇の中に消え行く寸前だ。

 

この様に協会の失敗を直視しない姿勢は、国民が、メディアが、大きな批判のひとつも浴びせず、彼らを甘やかしてきたことが大きな原因だが、このままではいけない。

 

昨年行われたワールドカップブラジル大会直後のひとコマ。

 ワールドカップでの戦いを終えた韓国代表が帰国した時のこと。ベスト8入りを目標に掲げながら、98年フランスワールドカップ以降で最悪の成績を残した、代表チームに対する不満は非常に大きく、「謹弔 韓国サッカーは死んだ」という横断幕が選手と監督を出迎えた。

ツイッター上には、帰国した代表選手や監督に「卵を投げつけよう!」という書き込みも見られ、実際に選手や監督が飴を投げつけられる騒動も発生した。


所変わって同じくワールドカップでの戦いを終えて帰国した日本代表。韓国代表の遥かに上を行く優勝という目標に掲げ、国民に大いなる期待を抱かせたにも関わらず、目を覆いたくなるような、惨敗劇を繰り広げたザックジャパン

予選の「日本 VS ギリシャ」は、ブラジル大会で最も価値のない試合との評価も聞かれ、早くも不名誉な称号を手中に収めそうな勢いだった。それだけに空港で出迎えるのは、「日本野鳥の会」のメンバーでなくても、簡単に数えられる程の少人数か、或いは大勢の人間からの非難や罵声の嵐かと期待していた。

ところが現実は、1,000人を越すファンが出迎え。選手たちはすぐに黄色い歓声に包まれた。空港からホテルまで続くファンの余りにも暖かい歓迎に、当の選手たちが一番びっくりしたことだろう。無様な敗戦兵の凱旋と言うより、まるでアイドルのそれ。


「メディアも国民も厳しい目で見て、大いに批判してほしい」これは主将を務めた、長谷部選手の試合後の弁。今回の様な出迎え劇になることを、大いに危惧しての発言だったことだろう。このサッカー強豪国のファンが聞いたら、ひっくり返るであろうトンデモ発言を持ってしても、残念ながら状況を変えることは、叶わなかった。


思い起こせば1994年のイタリア大会。痛恨のオウンゴールをしたコロンビア代表DFアンドレス・エスコバル・サルダリアガは、代表選手の多くが報復を恐れて、アメリカにとどまる中、オウンゴールの説明責任を果たすべく帰国。「オウンゴール有難う」と言い放った後に、銃の引き金を引いた、ウンベルト・ムニョス・カストロによって射殺された。

ちなみにブラジルとの決勝でPKを外したバッジョは、激怒したファンによって、親族の家に放火されるという憂き目にあっている。


勿論これは絶対に許されることではない。どんな結果になろうとも頑張った者への温かな称賛を送る日本人の心は誇るべき素晴らしものだ。

しかし、そこはプロの世界だ。上記の例は行き過ぎた例だが、プロならば期待に応える結果を残せば、大いにもてはやされる。逆にそれが出来なければ、酷い批判にさらされというのは当たり前のことだ。温かく迎えるるなとは言わないが、その後は結果に則って、きっちり叩いてやらねばならない。

 

ワールドカップに出場が決まった国の代表として、試合に出ることは最大の栄誉であると共に、最大の恐怖でもある。

最大の危機感を持って戦っている他の国の代表相手に、どっぷりぬるま湯に漬かってしまった、温室育ちの日本代表が勝てる筈もない。メディアも国民も、敢えて彼らを厳しい環境にさらすことが出来ないようでは、日本にこれ以上の成長は望めない。

 

失敗をしっかりと受け止め、分析を積ねてなければ、 次もまた同じ結果となる。

失敗を次に生かすからこそ、「失敗は成功のもと」なのだ。それがなければ、失敗は「タダの失敗」にしか過ぎない。

断じて過去の失敗を無駄にしてはならない。

 

日本サッカー協会が失敗と真摯に向き合う姿勢を取り戻す。

日の丸を背負って闘うことへの適正なプレッシャーを持って闘う。

 

そうしたことを実現させるも、先ずはメディアや国民がしっかりと批判してやることが大切なように思う。

 

これぞ「可愛い子には旅をさせろ/獅子の子落とし」である。

※我が子が可愛いなら、甘やかせずに敢えて苦労をさせた方が立派に育つの意。