サハラの風

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悲しみは分かち合うことで2分の1になる-大切な人と死別したあなたへ

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葬儀屋が語る「大切なこと」

ここ最近、若い人の葬儀を担当させていただくことが多い。

 

妊娠中の奥さんを残して28歳で事故死

33歳で就寝後に心不全

生後五ヶ月の乳幼児突然死症候群

 

悲しい葬儀に立ち会う場面が多い。

 

悲しみは分かち合うことで2分の1になる-大切な人と死別したあなたへ

 

そう言えばフジテレビの「テラスハウス」という番組に出演していた、写真家で音楽家の今井洋介が、心筋梗塞の為、31歳の若さで突然死したニュースが流れてきたが、若い人の死というのは、言い様の無い悲しさがある。

 

 

私がまだ駆け出しのころ、18歳の青年の葬儀を担当させていただいたことがある。

 

式までに少し時間があったので、担当したご導師にひとつ教えを請うた。

 

それは・・・

 

深い悲しみを前にしたご遺族を目の前にして、我々はいったどの様な言葉をかけることが出来るのだろうか?

 

ということでした。

 
「それではひとつヒントを差し上げましょう。」
 
そう言って、その導師は静かに話し始めました。
 
インドの古い時代に、キサーゴータミーと言う女性がおりました。
 
彼女は大変に不幸な人生を送った人でしたが、子供が生まれることに、よりその人生は一変します。今までとは打って変わって、それはそれは幸せに暮らしていました。
 
しかし運命とは時に残酷なものでございます。
 
この子供が早くにして、お亡くなりになってしまった。
 
彼女は大変に悲しんで、その亡骸を抱いてお釈迦様のもとを訪れます。
 
「お釈迦様、どうかこの子を生き返らせてください。」
 
そう泣いて懇願する彼女に、お釈迦様はこうおっしゃいました。
 
「それではあなたの村に戻って、ケシの実を1つ持ってきてください。ただしそのケシの実は、今までに誰も死者を出していない家から出なくてはいけませんよ。そうすればあなたの望みを叶えてあげましょう。」
 
 
当時ケシの実と言うのは、どこの家庭にでもある一般的なものでした。
 
彼女は喜んで出かけていきます。
 
事情を説明して、
 
「どうかケシの実を1つ分けてください。」
 
「あぁ、どうぞ持っていってください。」
 
「ありがとうございます。ところでひとつ確認ですが、この家からは今まで死者を出した事はありませんか?」
 
「いや申し訳ない。実は10年前に両親を亡くして・・・・」
 
「そうですか。」
 
 
「すいませんケシの実を1つ分けてくださいませんか?」
 
「いくつでも持っていってください。」
 
「有難うございます。ところでひとつ確認ですが、この家から今までに1度も死者を出した事はありませんか?」
 
「いや、申し訳ない。実は3年ほど前に祖母を亡くして・・・」
 
 
「大変申し訳ない。実は5年前に姉を亡くして・・・
「申し訳ない。実は去年私もあなたと同じように息子をなくして・・・」

そう言って村人達は皆、自らの辛い過去を重ね合わせて、彼女のために涙を流してくれた。

結局ケシの実を手に入れる事は出来ませんでしたが、彼女はハタと気付いてお釈迦様のもとに戻ります。

「お釈迦様、私は自分の息子だけが死んでしまったと思っていたけれども、誰もが大切な人を亡くした記憶がある。この世に何と死者の多いことか。結局人は死からは逃れられないのですね。」
 
「そう悟ったというと物語でございます。これはキサーゴータミーから見た物語である。あなたにも大切な人を亡くした記憶がお有りでしょう。ひとつ村人の視点から物事を見てみては如何ですか?」
 
そのように私に言い残して、そのご導師はお帰りになられた。
 
 
さぁどうでしょう?
 
 
私なりに色々と考えてみたのだか、私は4人の祖父母と2人の叔父を亡くした記憶があります。
 
それは言うまでもなく辛い記憶だが、恐らくこれを読んでいる誰もが、大切な人をなくした記憶をお持ちでしょう。
 
 
喜びは分かち合うことで2倍になり、悲しみは分かち合うことで2分の1になる。
 
 彼女の悲しむ姿に自らの過去を重ね、彼女のために村人達が流してくれた涙が、彼女の悲しみを少しでも和らげてくれたに違いない。
 
 
思うに、残念ながら我々は人の悲しみを肩代わりしてあげる事は出来ません。
 
しかしながら悲しみを分かち合いうことで、少しでもその悲しみを持ち去る事が出来るではないか?
 
そのように感じる訳でございます。
 
もしあなたの周りで大切な人をなくして悲しんでいる人がいたならば、その体に触れ、少しでもその悲しみを分かち合い、持ち去ってあげて欲しい。
 
悲しみを背負った我々ならば、必ずそれが出来ると信じている。
 
 

人間誰しも、いつ何時この世での使命が終わる時が来るとも限りません。 今まで葬儀の現場で学びとった大切なことは、なるべく発信しておきたい。 今週のお題「年内にやっておきたいこと」

 
この記事は【葬儀屋バカ一代】で書いた記事を転記しています。
 
 
合わせて読みたい!いや、読んでいただきたい!
いやいや、読んでくださいm(__)m!