何故マクドナルドはここまで叩かれるのか?

日本を代表する外食チェーンの雄、マクドナルドが揺れている。

 

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先日発表になった日本マクドナルドの決算は以下のとおり。

日本マクドナルドホールディングスは、2014年12月期の連結決算で連結純損益が218億円の赤字となっていることを発表した。11年ぶりの赤字で、2013年12月期の51億円の黒字から一転、218億円の純損失を計上したことが明らかになった。売上高も2604億円から14%減の2223億円に。7年連続の下落だ。(ロイター)

中国上海福喜食品で製造された、賞味期限切れのチキンナゲットに端を発し、その後も相次ぐ異物混入問題などが発覚。客離れに歯止めがかからない。

外部のみならず、内部からもそのずさんな食品管理体制に苦言が上がっている。店員の中には、床に落ちた食材を、そのまま使っているのを目にしたとの情報もあり、働いてはいるが、自分では絶対に食べないとの声も聞こえてくる。

床に落とした食材を、そのまま使っているのを見たこともありますよ。それを防ぐために社員さんたちがいるんですが、労働時間も長いし業務もめちゃくちゃ多いから細かくチェックできてないし…。

〈中略〉
自分が働いてて言うのもなんだけど、絶対マックは食べないね。

女性セブン2015年1月29日号

 

しかしながら、こんな言い方をしてしまっては元も子もないが、飲食店などというものは、多かれ少なかれ「そんなもの」だ。「そんなもの」とは、私もいつくかの飲食店でアルバイトをしていた経験があるが、どこの店でも大なり小なり、客には言えないことのひとつやふたつはあったし、自分の働く店では、食事したくないというのが、正直なところだった。

工場から届く食材への異物混入に関しても、一定の割合で存在するというのが率直な感想だ。それは過去の様々なニュースをからも明らかだ。

先程の女性セブン2015年1月29日号は、

今は騒動の直後だからみんな気をつけてるけど、しばらくしたら、また何らかの問題が、浮かび上がると思います。

そんな想定内の従業員の言葉で締めくくられている。しかも多くの人にとっても、飲食店での就業経験は珍しいことでは無い。これらの知識や考え方は、ある程度浸透していると見てまず間違いは無い。

では何故これほどまでに、マクドナルドは叩かれているのだろうか。

 

私が考える理由は2つ。

ひとつは、マクドナルドが圧倒的な知名度と売上を誇る、外食産業の雄だからだ。

日本人の特徴的な性格のひとつに、判官贔屓がある。弱者である九郎判官義経を応援し、強者である頼朝を憎む。つまり、弱い者の肩を持ち、強者を憎む心理のことだが、どうしても大企業というのはマスコミや世間から目の敵にされ、その矛先が向きがちだ。

しかしながらそこは日本の外食産業を代表するリーディングカンパニー。その超大企業が超大企業然としているうちは、それをはねのけるに十分な力がある。

しかし、周りからの圧力が修復能力を上回った瞬間、その構造は急激に崩壊に向かって走り出す。食品問題の以前より、売上が上がらすに低迷。高級路線に走ってみたりと迷走に迷走を重ね、アメリカ人トップの人柄なども相まって、凋落の日々を送るマクドナルド。もはや日増しに強くなる世間の批判を、はねのける力は、残っていなかったという訳だ。

もうひとつは、「マクドナルド=危ない」というイメージが、確立されてしまったことだ。

先にも述べた通り、異物混入の発覚は、たまに出てくるニュースだ。そこに自分の働く飲食店での経験も重なり、飲食業界ならば、大差ないだろうという結論に達する。

しかしながらそこは確率論の世界。そして誰にとっても自分は特別な存在。星の数ほど作っていれば、異物の混入した商品も、極々稀に存在するだろう。コックにしたって、一日中フライパンを振っていれば、運悪く手が滑って食品を床に落とすことも、たまにはある。

あることはあると薄々分かってはいるが、まさか自分が貧乏くじを引くなどとは考えないのが、人間の自然な思考というものだ。

企業側にしても万が一当事者となってしまったところで、中小零細ならいざ知らず、天下の大企業ともなれば、そこは大企業パワーの見せ所。

・星の数ほど作ってれば、交通事故に遭うより低い確立で、そんな商品も出る!

・庶民のサイフに合わせて作ってるんだから、仕方ないだろ!

・嫌なら金を出して高級店に行け!

などの言われてみれば一理あるかも・・・と納得せざるを得ない無言の圧力を、「次は出来る限り気をつけます!」という外向きの言葉に包み、禿げた頭のひとつやふたつさげれば、一件落着。後はじっと待つのみ。人の噂も七十五日という訳だ。

 

ところが今回は、弱り目に祟り目の所に総攻撃をしかけられたから、たまったものではない。消費者は我先にと、こぞって粗探しに奔走し、マスコミはそれ見たことかと、大々的にはやしたてる。

雷に打たれるより程度と思われていた被害者になる確率が、携帯を失くすくらいの確率に上がった・・・なんて例えが適切かどうかはわからないが、

マクドナルドは危ない可能性があるかも・・・といった噂を、否定できないかも知れない・・・らしい」

というような、非常に曖昧であやふやな概念を、

マクドナルド=危ないかも」

という、よりはっきりとした概念に、変えてしまったことは確かだ。

 

巨大な負のスパイラルに陥ってしまった感の否めないマクドナルド。それでもまだ日本を代表する企業との奢りが、真摯に問題に取り組むべき姿勢を、狂わせてしまっている。しかし如何に天下のマクドナルドと言えど、悠々閑々たる面持ちで、大企業病という、病の治療をしている暇は無い。

果たして早い段階で手を打たなければ、取り返しのつかないところまで来ていることを、自覚することは出来るのでだろうか?

マクドナルドの行く末を興味深く注視しているが、私にとっても、小さき頃から親しんだ思い出多きマクドナルド。是が非でも復活して欲しいものだ。

揺れるヨルダン政府!そのあまりにも厳しすぎる立場とは!?

ヨルダン政府が揺れている。

 

ヨルダン

 

日本人の人質は2人とも殺害され、ヨルダン人パイロットとサジダ・リシャウィ死刑囚との人質交渉も、遅々として進んでいない。この状態にヨルダン国民の怒りの矛先は、アブドラ国王を中心とする、ヨルダン政府に向かいつつある。

 

ここでヨルダン政府が抱える背景を整理してみよう。

そもそもヨルダンは、イスラム穏健派であるパレスチナ系住民が70%を占め、伝統的に軍事介入を支持してはいない。

1990年にイラクがクェートに侵略し、それに対してアメリカを中心とする多国籍軍が、イラクに軍事介入する事件が起きた(後にイラク戦争へと発展)。この時もヨルダンの前国王であったフセイン国王は、世論に従って、最後まで軍事介入不参加の姿勢を崩さなかった。

それだけにフセイン国王の息子で、現国王であるアブドラ国王が、イスラム国に対する積極的な軍事介入を行ない、戦闘機を始めて海外派遣するなどしたことは、ヨルダン国内でも大きな波紋を呼んだ。

こうした背景には、ヨルダンで頻発する自爆テロなど、イスラム過激派の攻勢により、国王の権威が弱体させられつつある現状を、打破する為の措置であると言える。しかしながら、世論の反対を押し切って実行したイスラム空爆で、戦闘機のパイロットが捕虜となってしまうという、大事件が起きた。しかも、パイロットはヨルダンでも名門部族を束ねる指折りの名家出身。ヨルダン政府内にも一門出身の官僚が大勢いおり、国王を更なる窮地に追いやった。結果的にはそんな状況が、イスラム国に付け入る隙を与えてしまった訳だ。

安倍総理が中東を訪問して、2億ドルの経済援助を表明した時点で、日本人人質の殺害を示唆。1人をあっさり殺害し、残る1人の釈放の条件として、ヨルダンで60人以上が死亡した、自爆テロの実行犯である、サジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を要求。要求を突きつけられたヨルダン国内から、パイロットの救出が優先との声が挙がるのは必然の流れ。そこでもう1人の日本人を殺害してみせる。

そうすることで、様々な関係機関の利害や主張が複雑に絡み合い、ヨルダンを更なる混迷へと誘う、というシナリオなのだろう。

 

もう一度まとめてみよう。

国内で攻勢を強める対テロへの強硬姿勢を打ち出す為に、国民の反対を押し切って軍事攻撃に参加。

その結果、政府内に多数の身内を抱える、超名門出身パイロットがイスラム国に捕まり、国内で攻勢を強めるテロリストの象徴とてのサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を求められる。

同時に捕らわれていた日本人人質は、日本政府やヨルダン政府の対応が遅いとして、全員殺され、パイロットについては安否すら不明。どんなに綺麗事を言おうとも、経済地盤の弱いヨルダンを、長年に渡って支え続けれくれた日本との関係に、暗い影を落とすことは必至。

日本政府としても、例えそれが人道支援であっても、迂闊に経済援助できなくなったこともあり、今後の両国を巡る外交は、慎重を極めることは必至。

更にこの事件を受けて、米英は地上軍の投入を検討すべきとの新たな姿勢を打ち出しており、イスラム国と国境を隔てるヨルダンにとっては、これまた頭の痛い問題が浮上。

そんなところだろうか?

それにしても同じ人間が殺し合う。何故人間とはこれ程愚かな生き物なのだろうか?

悲しみや憎しみが、また新たな悲しみや憎しみを生む。果てしない連鎖が一体いつになったら、断ち切られるのか?残念ながら、当分終わる兆しは見えない。