【生死を分ける命の境界線を考える】『東日本大震災』『アメリカ同時多発テロ』…

生死を分けたもの…

『もしこうだったら生きていた・・・』

『万が一こうだったら死んでいた・・・』

何人もの尊い命が奪われる天災や人災を目の当たりにしていつも思うこと。

それは命のい境目(境界線)について。

生死の境い目というのか、分かれ目というのか、もし神や仏が本当にいるのだとしたら、とてつもなく残酷な境界線を用意してくれたものだ。

そんな命の境界線を感じずにはいられなかった事件/事故をいくつか振り返る。

【ジャーマンウイングス9525便墜落事故】

墜落したドイツLLCジャーマンウイング機のフライトレコーダーが回収された。

副操縦士が故意に機体の高度を下げ続けた記録が発見され、改めて故意の墜落であることが裏付けられた。

巻き込まれた人間は、不運だったとしか言い様がないが、一方で偶然の選択により、命拾いした人間もいる。

 ドイツの航空会社ジャーマンウイングスの旅客機がアルプス山中に墜落した事故で、スウェーデン3部のチーム、ダルクルドFFの選手たちが同便に搭乗予定だったことが分かった。

バルセロナ遠征から帰国便に予定していたがデュッセルドルフでの乗り継ぎ時間が長いため、直前で別の3便に変更したという。

 クラブ関係者はスウェーデン紙に「その時間帯にアルプスを越える航空機は4便あり選手たちは別の3便に乗った。幸運だった」と明かした。

【東日本大震災】

日本を未曾有の悲しみに巻き込んだ東日本大震災。

車で避難したものの、途中で車を捨てて高台に避難し、一命を取り留めた人。そのまま車に残り、津波で命を落とした人。

自分のいた建物に残り一命を取り留めた人、外に避難して命を落とした人。

【アメリカ同時多発テロ】

世界を震撼させたアメリカ同時多発テロ。

北タワー92階に引かれた命の境界線。92階にいた70人は直撃での死は避けられたものの、下に降りる非常階段が破壊されれ、万事休す。誰ひとり生きてその場を脱出することは 出来なかった。(勿論直撃を受けた93階と、それ以上の階の人間にも生存者はいない。)ちなみに91階にいた人は、全員無事脱出している。

92階以上にいた人間の寿命は、たった1階下に引かれた命の境界線によって、残念ながらこの瞬間尽きていたことになる。

同様に南タワーにおいても命も境目は存在した。入居していたみずほ・富士銀行の行員を例に取れは全員一旦避難はしたももの、安全との情報が入る。これを受けてエレベーターでオフィスまで戻ってしまった為に命を落とした者。一方でオフィスに戻ることが正しい判断とは思えず、一旦乗り込んだエレベーターから飛び降りて一命を取り留めた者もいた。

アメリカ同時多発テロ事件

【亀岡市登校中児童ら交通事故死事件】

小学生の列に車が突っ込み、7人が重軽傷、3人が死亡した。命の境界線のセーフティゾーンは、前から4人目で途切れていた。

【軽井沢スキーバス転落事故】

軽井沢でスキーバスが崖から転落し、大学生ら14名が亡くなった。

シートベルトは着用されていなかった。その為、多くの人間が睡眠中に事故の衝撃で飛ばされ、防御姿勢もままならない状態で、首や頭から壁や天井に激突して死亡したと見られている。

死亡した14人のうち11人は、社会死(誰が見ても死亡している状態)として、病身搬送もされなかったことから、衝撃のすさまじさを垣間見ることが出来るが、一方でシートベルト着用がなされていれば、多くの命が助かったのではないかと思うとやるせない。

だが一方で、同じ大学に通う男子学生のうち、共にシートベルトをしていなかったにもかかわらず、助かった者と命を落とした者がいる。

首都大学東京の学生の内、20の男子学生は九死に一生を得たが、友人の田原寛(かん)さん(19)は残念ながら帰らぬ人となった。

男子大学生は「どうして俺が生きていて、田原君が死んだんだろう。何が生死を分けたのか本当に分からない」と話した。 

またバスが右側を下側にして横転した為、犠牲者は右側に集中していた。

立った一本の細い通路を挟んで右か左か・・・

もっと言えば時間帯やバス会社により多くの本数が出ている中で、このバスを選んでしまった瞬間、運命は決まっていたのかも知れない。

その他/まとめ

わずかな走行位置の差の間に命の境界線が引かれた【笹子トンネル天井板落下事故】や【御嶽山噴火事故】、【日航ジャンボ機墜落事故】などなど・・・

それが天災による事故なのか、人為的な事件なのかは別として、命の境界線を目の当たりにする事故や事件は、枚挙にいと間がない。

もちろん事故や事件で命を落とす場合、それが一人であろうが、複数であろうが、それはいくつもの偶然が重なり合って起こるものであり、良くも悪くも「万が一こうだったならば・・・」は全てにおいて存在する。

しかし同じような状況下で、命を落とす者と命を取り留める者が出る事故では、それが如実に感じられてしまう。

言うまでもなく我々には、いつ何時、どこにこの命の境界線とも呼ぶべきものが引かれているかを知るすべは無い。

残念ながらこの世に死の境界線の手が届かない、安住の地などは存在しない。

それこそがまさに運命といってしまえば、それまでなのかも知れないが・・・

東北大震災の被災者のインタビュー。

家族全員を亡くし、「何故自分だけが生き残ってしまったのか? 自分も死にたい・・・」と自問自答する大勢の被災者達。

何の気まぐれか、神や仏は命の境界線をあなたの前に引いた。そしてあなたの立つ場所を「生」と決めた。

「あなたにはまだやること・やらなければならないことがある」

そうしたメッセージが込められているのだろうか?

正直なところは分からない。 

結局我々に出来る事と言えば、いつ引かれるとも知れない命の境目に怯えながらも、ただひたすら一日一日を精一杯生きることだけ。

それ以上でもそれ以下でもない、ただそれだけだ。

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