【令和2年7月豪雨】迫る濁流、家に戻った妻が犠牲に 「息子のお骨を…」無念の夫

九州豪雨(熊本県)

濁流や土砂が住民の日常を一瞬にして奪った日から1週間がたった。九州豪雨で最初の大雨特別警報が発令された4日に被害が集中した熊本県南部。被災地では日ごとに新たな犠牲者が確認され、11日も捜索現場から遺体が見つかった。「無事でいて」「生きていて」。あの日、川からあふれ出た水や山から崩れ落ちた土砂は、家族や親友の願いをものみこんだ。

「お骨を取りに戻ったのではないか」涙ぐむ夫

熊本県芦北町箙瀬(えびらせ)の自宅で濁流にのまれた山本レイ子さん(78)は、避難しようとしたが自宅に引き返して、犠牲となった。4日午後、レイ子さんは何かを抱きかかえるような姿で見つかった。5月に急死した長男功(いさお)さん(48)の四十九日の法要を前日終えたばかりで、自宅には功さんの遺骨があった。夫守さん(75)は「お骨を取りに戻ったのではないか」と涙ぐんだ。

4日早朝、守さんは「水が来た」という近所の人の電話で起こされた。目の前の球磨川はあふれ返り、約5メートル下の道まで濁流が押し寄せていた。夫婦で外に出たが、レイ子さんは家の中に引き返してしまった。あっという間に水かさが増えて、守さんは命からがら屋根に上ったが、レイ子さんは家から出てこなかった。守さんはその後救助された。

レイ子さんと守さんは、お見合いで出会った。どこに行くにも夫婦一緒で、仲が良かった。水が引いた4日午後、自宅に戻った守さんが玄関で倒れていたレイ子さんを見つけた。

持病もなかった功さんは心不全だった。レイ子さんが取りに戻ったのかもしれない遺骨は、まだ見つかっていない。「流されていないとは思うけど、こんなことになるなんて……」。守さんは言葉を詰まらせた。

毎日新聞

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